第15回研究会 当番世話人挨拶
第15回日本心臓植込みデバイスフォローアップ研究会の当番世話人を勤めさせていただきます京都桂病院の井野裕也です。
心臓植込みデバイスにおいては、技術の進歩により本体および管理ツールが向上し、良好な治療効果や予防効果が得られるようになった反面、デバイスの不具合、感染、社会的問題などの課題も抱えています。当研究会では、心臓植込みデバイス関連業務についての研鑽の場を設け、新しい知識とトラブル対策などの情報交換を行い、患者のQOL向上につなげたいと考えています。
当研究会は2001年京都での第1回開催に始まり、回を追うごとに参加者も増え、全国規模で情報共有と議論が出来る場となりました。そこで節目の今回は、研究会始まりの地である『京都』に、今、特に気になっている事柄の情報を集めて、情報共有と活発な議論を行いたいと考えています。
具体的には、今回初の試みとなる2日間開催となります。1日目は研究会本会で、一般演題・ワークショップ・教育セッション(新デバイス紹介etc.)で構成されており、今までと同様に日常臨床で遭遇する発見や疑問点をピックアップし、参加者全員が知識や経験を共有できる場を設けます。2日目は教育セミナーで、植込み時の留意点、特殊モード・パラメータの解説、上室頻拍時の動作と対応、PMT・RNRVAS対策など、実際のデバイスフォローアップを行う上で必要だと考えられる項目を厳選して提供させて頂きます。
また、両日で合わせて3つの講演となるランチョンセミナーも、日常臨床的な内容としとしました。1日目の日本大学医学部内科学系循環器内科学分野の中井俊子先生には「私のペースメーカーフォローアップの実際」、自治医科大学付属さいたま医療センター循環器内科の三橋武司先生には「ハイパワーデバイス植込み適応の変遷」、そして、2日目のUSCIホールディングス株式会社の豊島健先生には「植込みデバイスを取り巻く電磁干渉」をご講演いただく予定となっております。
この分野に精通した方はもちろん、経験の少ない方にとっても貴重な情報と経験を共有できる絶好の機会であると考えておりますので、是非皆様お誘い合わせの上ご参加くださいませ。
最後に、研究会の輪がさらに広がり続けますことを祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。
2014年12月25日
第15回日本心臓植込みデバイスフォローアップ研究会当番世話人
京都桂病院 臨床工学科 井野裕也