第19回研究会当番世話人挨拶

この度、第19回日本心臓植込みデバイスフォローアップ研究会の当番世話人を務めさせて頂きます、済生会熊本病院 堺 美郎と申します。

今回、本研究会を九州で初めて開催させて頂くことになりました。研究会会場も福岡国際会議場と、この上ない会場を準備させて頂きました。

本研究会は3年前の平成28年に、伊藤世話人のもと九州で開催予定でしたが、他イベントの影響により開催を断念した経緯があり、今回はリベンジの九州開催となっております。九州で初開催ということで、不安と期待が混じり合っておりますが、当番世話人を仰せつかり、大変感謝しております。

今年は5月の天皇陛下退位に伴い、新元号となり新しい時代が幕を明けます。今思えば平成は心臓植込みデバイスにおいて大きな進歩、発展の時代でありました。平成16年に心臓再同期療法(CRT)の保険適応が開始され、徐脈頻脈治療だけではなく、心不全治療にも関わりが必要となりました。平成20年には遠隔モニタリングシステムが導入され、現在はデバイス管理の重要なツールとして、メディカルプロフェッショナルには欠かせないものとなっています。また、近年ではILR、S-ICD、リードレスペースメーカ、His束ペーシングなどNewデバイスが登場し、治療の選択肢が大きく広がりました。

今回の研究会では、ワークショップとして人気企画である「設定変更考察」、前回好評を頂いた「デバイスコールセンター」に加えて、「自己房室伝導機能をよく噛んでみよう」などを盛り込んでおります。なお、「設定変更考察」および「デバイスコールセンター」はオーディエンス参加型セッションになりますので、皆様からの演題登録お待ちしております。また、一般演題では日常業務の工夫、貴重な症例の経験など、心臓植込みデバイスに関連する研究、報告などを募集していますので、奮ってご応募頂き、九州にお越し頂ければと思っています。ランチョンセミナーとしては、新たなペーシング方法である「His束ペーシング」と、将来の遠隔モニタリング管理を見据えた「at Home Study」の特別講演を予定しております。

さらに、2日目のJCIEDs教育セミナーでは、ペースメーカアドバンスコースとして実際の臨床業務に活用できる内容の講義を行う予定です。

今回の研究会を通して、ご参加の皆様に臨床に役立つ知識と技術をお持ち帰り頂くことはもちろん、心臓植込みデバイス関連業務に関わるメディカルプロフェッショナルスタッフの皆様の交流の場として、また九州の心臓植え込みデバイス関連を盛り上げるため、世話人一同全力で準備を進めて参りますので、皆さまお誘いあわせの上、多数のご参加と活発なご討論を心よりお願い申し上げます。

最後になりましたが、研究会開催に向けてご協力を頂いております各都道府県臨床工学技士会をはじめ、デバイス関連企業など関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。

第19回心臓植込みデバイスフォローアップ研究会 当番世話人
済生会熊本病院 臨床工学部 堺 美郎